ジプキンワールドへのいざない【3】Gipsy Kingsにまつわるガセネタを斬る!後編

世の中に誤って広められている(かもしれない)ジプキンに関する知識を訂正していくコーナーの後編です!
それでは引き続き行ってみましょう~

ジプキンのReyes兄弟について

  • (誤)Nicolasの方がPatchaiより年上
  • (誤)NicolasとPatchaiは双子
  • (正)Reyes家の兄弟順はPaul、Canut、Patchai、Nicolas、Andreの順である


CanutとPatchaiは年子であって、ジプキンのReyes兄弟には双子はおりません。

ややマニアックな域に入ってきましたが、彼らの兄弟構成はどうなってるのか?という疑問をたまに抱いたりする人がいるかもしれませんので、ここでおさらいしてみました。

ちなみに、Reyes兄弟にはバンドに参加していない姉妹もいるわけですが、Nicolasのすぐ下に妹がおり、彼女の夫となったのがJahloul “Chico” Bouchikhiです。ジプキンを途中脱退し、Chico & the Gypsiesを結成しました。
Chicoは顔が他のメンバーに似てないため血がつながってない!と言われることがありますが、確かにその通りで、義理の兄弟というつながりです。

ジプキンのグループとしての変遷について

  • (誤)Gipsy Kingsには2グループある(あった)
  • (正)Gipsy Kingsはグループの変遷、歴史がややこしいが1グループである

1970年代、Reyes兄弟の父であるJose Reyesが、息子Paul、Canut、Patchai、Nicolas達と「Jose Reyes y Los Reyes」を立ち上げ、活動。(Andreはまだ幼少だったため参加していない)

1979年、父Joseが癌により早逝したため、Jose Reyes y Los Reyesから「Los Reyes」にグループ名を変更。
Reyes家の兄弟達と義理の兄弟であるChico BouchikiでLos Reyesは構成されています。
活動を継続しますが、どうも、この時期あたりからメンバーの出入りがちょこちょこと発生しているようです。
(ジプキンに限った事ではなくジプシールンバのミュージシャン・グループは、メンバー構成が流動的なのです)

このメンバー構成・グループでの活動に変化が起きるのが、良く知られているBaliardo家の兄弟との合体です。
Reyes家、Baliardo家と言っても同じ姓が大勢いるので、それぞれの兄弟達のファーザーネームを冠して便宜上、J.Reyes家(父Joseの意)、N.Baliardo家(父Napoleonの意)と定義することにします。
この両家の合体は、Chico BouchikiがTonino Baliardoの才能に惚れ込み、何としても一緒に演りたいと思っていた、というのが真相のようですが、ともあれ、アルル地方の音楽名家J.Reyes家とモンペリエ地方の音楽名家N.Baliardo家の各兄弟は合流します。

と、ここですんなりGipsy Kingsへ発展していくのであれば何も問題はないのですが、J.Reyes家の兄弟達の従兄弟にあたる、P.Reyes家(Papa Jean Reyesの息子達、Papa
JeanはJose Reyesとは兄弟)の兄弟とも合流することになります。

Los Reyesのグループとしての経歴では、J.Reyes家、N.Baliardo家、P.Reyes家の兄弟達がごちゃごちゃに混ざって正確なメンバーは把握できません。
のちにGipsykingsとして活動を開始した折には、Paul、Canut、Patchaiらは、GipsykingsとLos Reyesを行ったり来たりしていている、なんてこともありました。
こういう状態を鑑みると、彼らは元々「グループ」という概念が薄いように思えます。
「グループ」以前に「ファミリー(一族、家族)」であるので、演奏して生活の糧を稼ぐ場があれば、どのグループで、どういうメンバー構成で活動するにしても、あまり関係なかったのかもしれません。
Los Reyesという枠組みは残しつつ、Gipsykingsというグループを立ち上げ、同時進行させるという状況だったのでしょう。
(後述しますが、ジプキンは最初「Gipsykings」という単語がつながったユニット名で「Gipsy Kings」ではありませんでした。)

あまり良くない言い方だけど、どちらにも在籍しつつ、おいしい話には首をそれぞれ突っ込みながら、日銭を稼ぎつつ、演奏活動を繰り広げるということだったのかもしれません。
この3家族の兄弟達以外にも、この枠組みに入ってくる人物としては、Los ReyesにはJulio Romero(現Gitano Family)、Gipsy kingsにはNino Baliardo(Hypolitte Baliardoの息子)がいます。

一応それぞれのスタンスの違い(のようなもの)があります。
Los ReyesはPaul、Canut、PatchaiらのJ.Reyes家の年上の兄弟とP.Reyes家の兄弟達が中心であり、GipsykingsはNicolas、AndreらJ.Reyes家の年下の兄弟とN.Baliardo家の兄弟達が中心になって活動していきました。
これは、あくまで漠然としたイメージ・感覚に過ぎませんが。
そしてGipsykingsというグループ名をGipsy Kingsと二単語に分けて「名前をひらいて」メジャーデビュー。以降の活躍は周知の通りですね。

参考:Reyes家とBaliardo家の家系図

上で名前の挙がった人物には赤枠がついております。
正確ではない部分もあるかと思いますが、だいたいのファミリー構成が把握できるかと思います。

Los ReyesおよびGipsy Kingsのおおよそのヒストリーを見ることができる動画も併せてご覧ください。
Los Reyes (Gipsy Kings) – Historia and contemporaneity

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