エレガットギターのプリアンプをFISHMAN Presys Blendに交換する時の作業手順

LIVE演奏などで使い勝手の良いエレガットギター。
ギター弦のサウンドとボディの打撃音などをキレイに拾ってくれるプリアンプ~ピックアップにもいろいろな種類があります。

大勢でジプシールンバを演奏する我々Gipsy Grooveメンバーもこれまで多種多様なプリアンプを試してみました。そして行き着いたのがFISHMANというブランドの「Presys Blend」というプリアンプです。

クリアなサウンド、的確なイコライザ、チューナー、内蔵マイク(ほとんど使わないけど)など、バランスが良くて非常に使い勝手が良い。ジプシールンバに限らずアコースティックなサウンドを求めるミュージシャンなど様々なジャンルにも対応できるプリアンプかと思います。

GGメンバーが主に愛用しているCordoba GK-Studioシリーズのギターにはデフォルトで搭載されてますね。

さて、このFISHMANのプリアンプをエレアコじゃないギター、あるいは他のプリアンプが装着されているギターに付け替えてみよう!というのが今回の趣旨です。

担当はマリオ氏。ギター以外でも各種工作が得意で、人間関係以外ならなんでも直してしまうという凄腕の持ち主です。
実はこれまでも何度かこの「プリアンプ交換」を行ってきた彼ですが、その手順を今回写真とともに解説してもらいましたので以下ご紹介します!

今回は若手の新メンバーXavi(ハビ)君のギターにFISHMAN Presys Blendを装着することになり、その時の様子をレポートしてもらいました。

※注意事項

  • 文章中に部品や工具など聞きなれない名称がありますが、今回の記事はそっち系の話題に明るい人向けの記事ですので、ナンノコッチャ?という方はご自分で調べてみてください♪
  • ギターを加工することになりますので、自分でやってみようと思う方は細心の注意を払ってやってみてください。もし失敗してもなんの保証もありませんのであしからず。

以下、マリオ氏のレポートです。

元々装着されていたプリアンプを取り外す

はい、のっけから写真撮り忘れましたが、Xavi君のギターにはこういうプリアンプが付いておりました。

メーカーはShadow。どこか陰のある名前ですね~。
小型で電池はCR2032というPCのマザーボードのBIOSのバックアップ用などにも使われる汎用電池です。

ちなみに裏はこんな感じでミニジャック仕様になっております。ピエゾとコンデンサマイクのハイブリッド仕様です。

これを今回は他のメンバーも使用しているFISHMANのPresys Blendに交換します。

ジャック挿入部はサイズは共通なので今回は作業無しですが、全く穴が開いていない場合は、この部分も木工用ドリルで穴開けします。

FISHMAN Presys Blendはどこで買える?

今回交換するプリアンプは、海外よりebayにて調達。価格も激安ですが、模造品が多く、もうどれが正規品か訳が分からないくらい入り乱れております。

Presys blend 301 Dual Guitar Preamp EQ Tuner Piezo Pickup Equalizer FISHMAN | ebay

推測ですが、ジャック部分のねじピッチがミリねじのタイプが正規OEM品なのでは無いかと思われます。
数年前、5000円弱で購入できた時は、このミリねじタイプが主流だったのですが、現在は値段もこなれて2500円ほどで(半額?)調達できるようになってからは、怪しいウィット(W)ねじタイプが多くなってきております。

なお、Amazonでも買えますが値段が3倍くらいします。
Fishman Presys ブレンド 301 フォーク アコースティック ギター ピックアップマイク ビート ボード 並行輸入品 | Amazon.co.jp

ヤフオクでも販売している場合があります。
多少高いけど海外調達より早いので、こちらが安心かもしれません。
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プリアンプの型紙ダウンロード→ギターにマジックでマーキング

それでは交換作業に入っていきたいと思います。これは前のプリアンプを外した状態です。

FISHMANのウェブサイトよりインストレーションガイドを入手し、プリントして型紙を切ります。

FISHMAN Presys Blend 型紙はこちら

ここぞ!と思われる位置に型紙を貼り付け、マジックでなぞってマーキングします。

ま、こんな感じですね~

見事に穴がすべて加工箇所より内側なので問題無いですね。

わたくしは、他の場所に傷がついたりするのが嫌なので、大体マーキング箇所にそって養生テープを貼り付けます。しかしなるべく低粘着で糊の残らないタイプを使用してください。後で剥がすの大変ですから!

木工用ドリルで穴あけ

このような電動ドリルを使って穴明けを盛大に行いたいと思います。

ウン十万もするギターにっ!穴を開けるのには気合いが必要です。

使用するのは木工用ドリルです。
何種類か持ってたほうが良いですね。

で、デフォルトでは木工用ドリルの先端はこのように木ねじ形状になっており、下穴が小さいと食い込んで大変なことになります。

少しづつカットしていったほうがきれいに仕上がります。裏側にあて木が出来れば完璧です。

ジスクグラインダーで木ねじ部を削って食い込まない様に加工します。

まずは、径の小さいドリルで角のR部分を作ります。

上は2.3mm
下は1mmのドリルです。

フリーハンドですが、まず1mmのドリルで穴を開けます。続いてその穴を2mmくらいまで広げます。

こんな感じです。

次に6mmくらいの木工用ドリルで穴を開けます。これでR部分は出来ました。

次に残りの部分は2mmほどのドリルでハチの巣状に穴をどんどんあけていきます。

カッターで切除→R部分はヤスリで仕上げ

一通りドリルで穴あけが終わったら、カッターナイフで切れ目を入れて切っていきます。
まるで切手みたいな感じですね。

カッターで切ると、こんな感じです。

次に丸ヤスリでR部分を、平ヤスリで直線部分をヤスリ掛けして平滑にします。

ま、大体こんな感じですかね?

プリアンプを乗せてビスじめ

後は実際にプアンプを乗せて、穴の部分に1mmのドリルで下穴を開けてビスをねじ込みます。
この時の注意点は電池交換時に図のように跳ね上げて交換するので回転軸方向側がボディと干渉しない様に、取り付けることです。

もし干渉した場合は、再度ヤスリで十分クリアランスを設けてください。

はい、ビスの取り付けしてこの部分は完成です。

シールドを使ったジャック部分の取り付け裏技

次にジャック部分の取り付けです。
ギターのサウンドホールから手を突っ込んで挿すのですが、これがまた狭くて手が最後まで入らないんですよ!
で、裏技を紹介します。

ギターシールドを使います。

写真はSwitch Craft社製のシールドです。
これを使うのが一番いいです。

他にもカナレ製のプラグでも出来たかな?
メーカーによっては穴に入らないので良く確認してくださいね~

アウターを外します。

ジャックの穴に通して・・・・

入れたジャックをサウンドホール側に用意したメスジャックに差し込んで・・・

そのまま引っ張ってきます~


ほほぉ~ジャックが!呼べましたよ~

で横の穴にドライバ等差し込みながらプラグを外して・・・

平ワッシャとナットを取り付けます。

ワンポイントアドバイス
ジャック側のネジ山に木工用の水性ボンドを割り箸で塗り込んでおいて平ワッシャーとナット締めると緩みにくくなります。
ジャック抜き差しを繰り返したり、エンドピンジャックのところにストラップを掛けて演奏したりすると、普通は緩んできて外れちゃうこともあるので、それを防止するためにもひと手間かけてもいいかも。

後は押さえながらレンチで締めます!

ここは結構緩みますのでそれなりに締めておきましょう。

最後にストラップエンドを付けます。

インナー(ジャックの刺さるところ)はストラップエンドより若干出っ張るか面イチになるように調整します。へこむとジャックが最後まで刺さらなくて音が出たり出なかったり使うときに困りますよ!

ピエゾの部分は今回は省略

後はピエゾの部分ですね。
穴位置の確認をします。問題ないので、裏側から穴をたどって差し込みます。
本当はピエゾ素子の径近くまで彫り下げたいところですが、専用のフライス盤などを使用しないと均一な深さで彫るのは無理です。


今回は時間が限られていたためこの加工は見送りました。サドルのかかりが少ないなら必須なんですが、十分かかっていたため今回は加工無しで進めました。
今度彫る機械を作ってみようと思います。

いかかでしたか?自分でやってみよう!って気になりましたか?

最後に

加工に慣れた人ならまだしも自分でやるのは恐ろしい、不安だ!という方はギター工房へ相談すると良いと思います。
Gipsy Grooveのメンバーも度々お世話になっているアオキギター工房では、細かなニーズにも対応してくれて様々なカスタマイズにも対応してくれますよ~。
アオキギター工房

それから最後にもう一つ、実際使用する際の注意点を。
プリアンプは、ジャック(シールド)挿すと電源オンになるので、不要の時は必ずシールドは抜いておきましょう!
9V電池切れになっちゃいますので。

それではみなさま、楽しいジプシールンバライフをお送りください!

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