ジプキンワールドへのいざない【1】Gipsy Kingsって知ってる?

Gipsy Kings(ジプシーキングス:以下略して ジプキン)を知っている、聞いたことがある、という人は、ここ日本でも相当な数に上ると思います。
かなり大雑把な感情ですが、日本人口約1億3前万人の4分の1位、つまり約3千万人ほどはジプキンの曲をどこかしら耳にしているのではないだろうかと考えてます。
無論、そこまでのアルバムセールスがあるわけではないのですが、彼らの曲はマスメディアで使用される頻度が非常に高く、テレビやラジオでも頻繁に見たり聴いたりする機会が多いのです。

淡麗 極上<生>[発泡酒]
Source:KIRIN 淡麗 極上<生>[発泡酒]
ここ日本で最も知られている彼らの曲は、言うまでもなく「Volare(ボラーレ)」です。
途中別の曲に変えられたり、日本人歌手のアレンジで歌われたりもしたけど、キリン発泡酒「淡麗」のテーマ曲としてCMで長年使用されています。
テレビを付ければ必ず耳に飛び込んできた、と言って良い、青い空・夏・汗が良く似合う、馴染みの曲です。
元々この曲はイタリアのカンツォーネで、ジプキンはそれをカヴァーした訳ですが、もはやこれはジプキンの曲と言っても差し支えないでしょう。
つまり、それくらいジプキンのカラー(色)に見事に染められて、自分達の曲にしてしまっているということです。

淡麗極上 <生> 「まっすぐに 一本道」篇 30秒

そしてもう一曲忘れてならないのが、「Inspiration」。
これは、1989年に中村吉右衛門主演で始まった鬼平犯科帳 (テレビドラマ)のエンディングテーマとして使用されていました。
残念ながら2016年末を持ってフィナーレを迎えることになりましたが、エンディングのテーマ曲は一貫してこの曲が使われていました。
一見ミスマッチな池波正太郎作品の世界観とジプキンの世界観。
しかし、この二つの組み合わせが絶妙なマッチングを見せ、時代劇ファンのみならずテレビ放送を見たすべての人に対して「時代劇とジプキン」を見事に結び付けてしまったのです。
また逆も然りで、ジプキンファンの中にも、池波ワールドに引き込まれた人は数多いることでしょう。

鬼平犯科帳 第4シリーズ ED 時代劇

曲の指定は原作者の池波正太郎さん本人と言われている。時代劇のエンディングにこの曲を持ってきたセンスに脱帽。

また近年にはUCCコーヒーのCMにマイウェイが使われていますね。
世界のコーヒー生産地で大事に育てられたコーヒーが、遠く離れた場所に住む人たちにおいしく飲まれる、そんなドキュメンタリードラマのような素敵なCMです。
映像の美しさとジプキンが奏でるドラマチックなマイウェイ(A mi manera)の演奏が見事にマッチしています。

UCC コーヒー CM ソング マイ・ウェイ

他にも数多くのCM、ドラマ、バラエティなど、マスメディアでのジプキン起用は膨大で枚挙に暇がありません。
という訳で、日本国民の3分の1程度はジプキンの曲を耳にしたことがあるという私見も暴論ではないと確信しています。

では、ジプキンのことを詳しく知っているという人は、ここ日本に一体どれくらいいるのでしょうか?
また、ジプキンの曲を彼らのように演奏する人はどれくらいいるのでしょうか?

途端に数が激減するはずです。

ジプキンはポピュラーでメジャーな存在(と言って良いと思うが…)であるにも関わらず、その割には伝わってくる情報量が少なく、また誤った情報も多数混ざっています。
曲は親しみやすいけど、演奏しているジプキンそのもののことは良く分からない、そんな現状ではないでしょうか。
こうした事情が、ジプキンを聴いて興味や愛着を持った人にとっては、そこから先のジプキンワールドへ進む際の障壁になっているのでは?と思うのです。
かくいう筆者自身、そうした経験があります。

では、ジプキンワールドへの確かな道しるべとなるべく、今一度ジプキンにまつわる情報ついての簡単な、しかし、意外と重要なおさらいをしてみましょう。
これを読んで、ジプキン及びその周辺音楽への興味と理解が少しでも深まっていただければ、幸いです。

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