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2003年11月15日

全員集合!カレッタ汐留ライブ

バンドを結成してそろそろ3年になる。通常、人間が複数名集まると何らかの摩擦や紛争が起きがちだが、我がGipsy Grooveの場合、摩擦どころか段々と穏やかになり、ますます人数が増え、より一層団結力が増していっているように感じてならない。我々は演奏をして金銭をもらうこともあるが、俗に言う「プロ」という意識はあまり無いし、ジプシールンバという音楽をもっといろいろな人に知ってもらいたいということだけが音楽活動の理由となっているので、いわゆる「金銭をめぐるトラブル」なども発生した覚えが無い。そしてとにかくメンバー全員が音楽を楽しんでいるというのが一番の強みだろう。みんな本当にこの音楽が好きで、やりたいからやっているだけなのである。好きなことをやって、とにかく楽しんだら勝ちという考えが強いので、妙な競争意識や無駄な抵抗や悪質な裏工作などありえない。あるのは今を楽しむこと。メンバーどうし協力し合い、まったく健全で平和なバンドとなっている。バンドというよりはむしろ「ファミリー」と呼ぶにふさわしい。

今回のライブはそういう意味でも本当に心から楽しむことができ、改めてメンバーどうしの絆を深めることができた気がする・・・。

場所は都内某所の「カレッタ汐留」というところ。どういうところなのかはインターネットで検索すれば一目瞭然だが、私ルイスの私見としてはまさに「近未来都市」そのものであった。ガラス張りのものすごいビルが立ち並び、洋風のマイルドな建造物で覆われ、遠くにはモノレールまでも滑走している有様だ。そんな場所でライブができるとは夢にも思わなかったが、これもあるインターネットの募集ページがきっかけだった。
「Live! Viva la vida」というとってつけたようなスペイン語が今回のイベントのタイトルとなっていた。カレッタ汐留のメイン広場と思われるカレッタプラザで金・土・日の昼夜に渡って繰り広げられるこのイベントは、隣接する某有名会社による企みごとであった。そんなことはどうでもいいのだが、外気を吸って思いっきり演奏ができるということで、すぐさま応募した結果ことがうまく運び、今回の出演に結びついたというわけだ。

それとは別に今回特筆すべきは、「運良くメンバーが全員参加」できたということだ。
総勢10名という大所帯なので、いつも必ず誰かが欠けていたり、ひどい時は3〜4人くらいしか集まらない時だってある。それが10人とも集結するということはほとんどありえない。
それもスペースの限られたライブハウスなどではなく、自由にのびのびできるストリートなので、これは何かの巡り合わせなのだろう。

ライブ開始の16:30にあわせて続々とメンバーが集まっていく。しかしいつも音響セッティングを仕切っていたアドバイザー・マリオが諸事情により早期到着が不可能となったため、他のメンバーでなんとか組み立てなくてはならなかった。16:00に前のバンドが演奏を終了し、転換時間が30分しかなかったためかなり急を要したのだが、ギターやボーカルマイクなど何とか無理矢理バランスをとって調整することができた。そして開始10分前にマリオ登場。「オレー!マエストロー!」と思わずハレオが上がる。彼のおかげでGGのライブサウンドがうまくコントロールされているといっても過言ではないが、今回も時間が無い中うまくまとめてくれた。

さて、準備が整ったところでいよいよライブの始まりだ。今回は一種のストリートライブということなので、特にセットリストなどは考えてこなかったのだが、音響もしっかりしているし、お客さんもどこからか集まってきてくれたので、雰囲気的には通常のライブと変わらない状況だった。始まる寸前に強引にセットリストを考え、基本的にノリノリのナンバーで固めることにした。
1曲目はGGのオリジナル「Mirando Estrellas」。あいにく天気が悪く今にも雨が降り出しそうな勢いだったが、「星を見ながら〜」と景気よく歌ってやった。
ギターが約7名。普通のバンドではまず考えられない編成だ。しかしジプシーファミリーなら大いに考えられる構成だ。そういう珍しさもあってか、前述の通りオーディエンスがそこかしこから徐々に引き寄せられてきた。おなじみの「Volare」なんかをやると一気に盛り上がる。つかみはOKと言ったところだ。
そして今回メンバーの他、ケイジやマサティートの友人であるバイラオーラのアヤさんにも突如出演してもらうことになった。演奏だけでも十分だと思われたが、そこにバイレも入るとなおさら効果的だ。ビジュアル的に引き締まり、見ているものも興奮度が増す。今回は本当に十分すぎるほどのキャストであった。
バイレと言えばリードギターのパコも異様ともいえる舞をナチュラルに表現していた。それは別名「狂気のダンス」とも言われる。並外れた集中力が指先を活発化させ、その反動で体の動きを徐々に狂わせていく。
彼いわく「反省して最近もっと狂うようにしました。」ということだ。
とにかく彼を中心に一つの渦が巻き起こり、他のバンドメンバーにも影響を及ぼしていることは言うまでも無い。
そんな中、自分のペースを崩さず平然とギターを弾く女人あり。バンドの紅一点サヤだ。彼女は春先から夏ごろにかけてしばらくバンド活動を休止していた。本業の仕事が忙しくなったためでもあったが、落ち着いてきた最近は比較的参加率も高くなって、パルマの裏打ちもこれで安泰といったところだ。しかし以前よりマイペース度がアップしているのでこの先も侮れない存在だ。
また、最近参加率の低いメンバーといえばギターのキコもそうだ。彼は今年になって2番目の息子が誕生し、家庭も仕事もえらく大変に思われる。しかしギターという趣味は他には変えられない。実は今回のライブもうまいこと都合つけて極秘でやってきた。ある意味彼もつわものである。

演奏は三部構成になっていて、各30分の持ち時間が与えられていた。時計を見つつ一部をなんとか時間内に終わらせることができた。するとカレッタプラザ内にある奇妙なオブジェが突然煙を吐き出した。どうやら間欠泉を表しているようで、これがこの広場の一つの見ものとなっている。時々ブシューという不快な音を発し近づく人々を脅かしていた。汐留(汐が留まっている状況)を表しているのであろうか。なかなか見事な演出だ。この間欠泉スペクタクルが30分ごとに発生するので、バンドの演奏もそれにあわせて行わなければならない。そこら辺が自由気ままなストリートライブとは異なっていたが、かえってメリハリがついて演奏にも力が入るというものだ。
休憩中はメンバーそれぞれ適当にすごし、カレッタの優雅なひと時を満喫することができた。

30分後、2部開始。パコの奏でる痛々しいまでも華麗なギターソロで始まった。1曲目はオリジナル曲、ジプシーロード。やはり2部もノリノリ系でガンガンに攻めた結果、興味をもったオーディエンスが少しずつ集まってきた。中には我慢しきれずに踊ってしまう人もいた。そういう光景を見ると演奏する側も楽しくてしようがない。
7曲ほど演奏して約30分。そしてまた休憩が30分。時間もすでに夜6時半を回っていた。心配された雨も何とか降らずに持ちこたえてくれていた。3部の最初の曲は「Baila me」。ジプシーキングスの陽気なルンバだが、最近はこの曲をあまり演奏していなかった。そのためボーカルのケイジも混乱を来たし、途中でなんだか別の歌が混じってしまったようだ。それでも強引に演奏を続け、事なきを得た。本場ジプシーのミュージシャンならこのように突然別の歌が混じったりしてもまったく問題ないらしいのだが、まだまだそういうハプニングになれていないケイジは動揺を隠し切れず、たまに悲しげな顔をして他のメンバーに助けを求める傾向にある。一貫して熱く猛々しく歌う彼も、そんな時は小刻みに震えるチワワのようになってしまう。まあとやかく言う問題ではない。ボーカルの歌いたいように歌わせ、それにギターがついていくだけである。本来ジプシー音楽というものはそういうものだ。

勢いよく続いたライブもいよいよ終盤。途中でマリオのオハコ、「Inspiration」で一旦ブレイクし、続いて最近のGGの新曲「Nubes Errantes」を披露。この曲のサビは実はキコが発案したもだ。それをアレンジして歌詞をつけ、哀愁漂う秋の風情たっぷりの曲に仕上げた。ライブの最後の方に演奏すると何か物悲しさも沸き立つ。
ところで、はっきり言ってこの新曲を全員であわせて練習したことがない。新曲ができたらインターネット上でメンバー全員に配信し、各自練習する形をとっており、以前のようにカラオケボックスで「合わせ」を行うことがめっきり少なくなった。まさに「練習が本番、本番が練習」である。しかし、この大人数にも関わらず、なんとかまとまってしまうものだ。多少のギターコードの間違えや歌い間違いなどは問題では無い。心がこもっているかどうかが重要なのだ。

そんなこんなでいよいよライブも終演。約束の時間を少し過ぎてしまったが、満足なライブとなった。
片づけをしようとするとオーディエンスの方々から「アンコール」の声が!最近は自発的にアンコールを行うことも多かったのだが、他発的にアンコールされるとは嬉しい限りだ。しかし既にタイムオーバー。主催者側のお達しでこれ以上の演奏はできなかった。最後まで見て頂いた方々に感謝の礼を述べライブの幕を閉じることにした。

せっかくメンバーが全員集まったので集合写真などを撮るなどしてカレッタを後にし、新橋辺りでミーティングと称して宴会を執り行うGGメンバ−。
実は最近めでたいニュースが立て続けてに勃発していた。GGのメンバー2人がなんと2日連続して結婚(入籍)したのだ。その2人の各配偶者も同席し、場はあっという間に祝いの宴と化した。
しかし一方で試練を与えられたメンバーもいた。労働者バンドと言っても、ある日突然ジプシーになってしまう時もあるのだ。そんな時はメンバーどうしで励ましあい、サポートするのがジプシーファミリーの暗黙の掟。今後も山あり谷ありだと思うが、メンバーどうし楽しむ時は楽しみ、大変な時は助け合うというポリシーの元、Gipsy Grooveは活動を続けて行くことであろう。

投稿者 gipsygroove : 2003年11月15日 22:44

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