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2003年04月12日

Live in Kunitachi Vol. 11

東京都国立市にある粋なライブハウス「はっぽん」でのライブも、今回で通算11回目を数える。
ほぼ2ヶ月おきにお世話になっている状況だ。この日もメンバーは昼の3時頃に国立入りし、本番前の練習場所である某カラオケ屋に集合した。以前利用していた某大手カラオケチェーン店は不況のあおりを受けてか、1年位前に姿を消した。このカラオケ店もそんな状況に陥らない様願うばかりだ。
練習に参加したメンバーはケイジ、ルイス、パコ、マリオ、そして久々登場のキコである。キコは最近この近くに引っ越しをしたらしく、国立へは自転車でやってきた。以前は迷彩色のカバーに包まれた怪し気なベースを背負い、「ガンタンク」と呼ばれるこれまた奇妙なベースアンプ(カバーはキティーちゃん柄)を台車にのせて移動をしていた。しかし今ではギタリストに転身し、ギターケース一つで身軽に移動できるため、いくぶんこの日は笑顔がさわやかであった。ちなみにそのベースとアンプは現在のベーシスト、ティノが引き継いでいる。しかし彼は連日の本業職務に追われ、この日も残念ながら欠席となっていた。
何はともあれカラオケボックスでなりふり構わず練習開始。ケイジの地鳴りのような声と珍妙なジプシールンバ・ギターの手の動きに飲み物を届けに来る店員も恐れをなしているようだった。
午後6時頃、はっぽんへ入る。そしてすかさずセッティング。ギターは全て内蔵マイクを通してスピーカーから音を出すようにした。自前のミキサーで全体の音バランスを調整し、軽くリハーサル。何だかいつもより音にキレがあって、よい感じに聞こえた。いつもはだいたいこうした音づくりに悪戦苦闘した挙げ句、若干の妥協をともなったまま本番を迎えるのだが、この日に限ってはそれほど苦戦せず、望み通りの音が作れたようだ。なぜだか分からない。ルイスのギターは最近調整を加え、すばらしくキレとノビのある音が出るようになったのだが、そのせいだろうか?音響に疎いメンバーは、マリオやパコなどのマニアっぷりに頼らざるを得ない。
しばらくしてパーカッションのマサティートも到着。お客さんも徐々に入場して来た。
午後7時45分頃、どういうわけか顔を赤らめたメンバー各位がステージに上がり、ケイジがなんだかとってもかっこいいコメントを発した直後に演奏開始。1曲目はお馴染みのオリジナル曲「Mirando Estrellas」だったが、ちょっと趣向を変えて、はじまりをオドロオドロしくアレンジしてみた。この曲はルイスがインドの砂漠でじゅうたんを敷いて寝っ転がり、満天の星空を眺めつつ、フンコロガシの襲撃にあっているときに思い付いた曲だ。この曲を演奏すると闇の中でカレーを作ってくれたうさん臭いラクダ遣いの顔が思い浮かぶ。まあそんなことは知る由もないメンバーと、お客さんは次第に演奏にのめり込んで行く。
続いて「Volare」や「Pena Penita」などのジプシーキングスの名曲が続く。
歌声もさることながら曲間のケイジのMCも毎回パワーアップしている。とにかく笑わせてくれる。これは他のメンバーにとっても肩の力が抜け、リラックスできるのでかなり有効だ。しかしたまに「やっちゃったー」という時があるが、そんな時はメンバーが暖かい目で彼を見守ることにしている。
途中で、はるばる北茨城から到着したメンバーの一人ペリーが加わった。冷凍魚の猛攻にあいつつ、仕事を終えた後に、雨の常磐道を140kmで飛ばしてやってくる彼をタフガイと呼ばずしてなんと呼ぼうか。
演奏は続いて行き、第1部の最後はオリジナルの「Gipsy Road」。勢いのある曲だ。

1.5部はメディカル・ギタリスト新井氏やパキート細野氏によるフラメンコ演奏、マリオやKFC代表チコ氏によるジプシーキングスのインストナンバーが演じられ、会場も大いに盛り上がった。そして電車の事故で送れて来たものの、相変わらずのヒゲパンチで現れたアルベルト "みちのく一人旅" ゴンサレス氏の繊細でち密なギタープレイを聞くことが出来、店内は熱いコラソンで包まれた。

さて、2部開始。前回のカフェスローライブで無理矢理やってしまった「Sin Ella」を演奏。練習を積んだおかげで大きなミスもなく曲を終えることが出来た。しかしケイジの歌い回しにあわせてギターを弾かなくてはならないので、コードが移る時に神経を使う曲だ。
続いて「Djobi Djoba」「A mi manera」を立続けに演奏。一気に場を盛り上げるには都合のよい2曲だ。
途中で一息入れ毎回はっぽんライブでは恒例となった「マリオとジャンケンピョン」を開催。早くこの場で我々のオリジナルCDを配れたらなーと、反省を込めた期待を抱かずにいられなかった。
パコのオリジナルインスト曲「Fiesta para ti」を間に挟み、次はいよいよGG初の日本語オリジナル曲「Isra verde」を演奏。ルイスが1年程前からあたためていた曲だ。これもやはり旅の途中でふと思い浮かんだ曲だ。たしか南の島の浜辺でナマコと戯れている時だったかな。まあそんなことはどうでもいいことだ。今はケイジが歌詞を間違わなければそれでいい。スペイン語と違って日本語なので噛んだらおしまいだ。(バレバレだ。)しかし、そんなルイスの危惧を吹き飛ばすようにケイジは見事に歌い上げてくれた。めでたしだ。
ライブはそのまま残りの曲を消化し終了。いい汗をかいた。
終了後、お客さんが何人か帰っていったが、その後もプチライブが続いた。アルベルト氏やマリオ、パコなどによる優れたギター演奏。アルベルト氏の演奏するパコ・デ・ルシアの名曲は誰もが感嘆の声をあげた。
またケイジの歌声ではじまったセビジャーナス。飛び入りでフラメンコダンサーが麗しいバイレを踊ってくれた。
そして一番驚いたのがパコとアルベルト氏の友人であるというスペイン人ホルヘさん。彼はオペラの心得があるらしく、余興で歌ってくれたフラメンコやラテン歌謡は尋常ではなかった。まさにこれぞ本物と言った感じだ。声の出し方がまず違う。高音を発する時、まるで部屋中が雷に打たれたようにビリビリする。()
主にカントリー・ウェスタンのライブが行われるこのお店も、今宵はスペインのバルかメキシコの居酒屋のような熱い空気が絶えることなかった。

投稿者 gipsygroove : 2003年04月12日 22:37

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